もっともラクなO脚矯正・膝痛改善法とは!?

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O脚矯正・膝痛改善に最適な体操

宇都宮あさの整体には、腰痛・肩こり・膝痛など痛みや辛い症状をかかえて来られる方がほとんどですが、そのうち半数ほどは詳しくお話をうかがうと「実はO脚に悩んでいる」とおっしゃられます。

 ねこ背・ストレートネックなどと同様、O脚も見た目のスタイルのみならず、辛い症状にも繋がる悩みといえます。

 多くの整骨院や整体院でおこなわれるO脚矯正や美脚プログラムでは、脚をバンドなどで固定して矯正する方法が多いようですが、強引なやり方をすると矯正どころかあらたに股関節や足首などの痛みを生み出してしまうこともあります。

 今回は、ソフトで楽にO脚矯正ができる体操をご紹介します。
もちろん、膝痛の改善・予防にも効果がありますし、以前ご紹介した立位でおこなう腰割りなどと比べると、寝た状態できるのでさらに取り組みやすい体操です。
宇都宮あさの整体では、転倒の恐れがあるご高齢の膝痛もちの方には、「膝コゾ」と合わせて最初に取り組んでいただいています。

  O脚・膝痛を起こす根本原因

O脚や膝痛の主な原因は、脚の外側に体重が掛かった状態が習慣化し、その重さに耐えるために筋肉が固まってしまっていることです。

ゆる体操の開発者で運動科学者の高岡英夫氏は、腰の横(骨盤の側面)からももの外側、すねの外側に掛けて帯状に連なって固まってしまっている状態を拘束外腿と名付けられました。
拘束外腿は、O脚や膝関節症・股関節痛・外反母趾などの下半身障害の原因であるとともに、スポーツ・武術・舞踊などで美しい立ち方・すぐれた動きを邪魔する大きな要因になります。

読みながら「あっ、わたし拘束外腿あるかも!」と感じられた方は、相当認識力が高く、ご自分で様々な工夫努力をしている方です。
実際には、拘束外腿があっても気付いていない人が大半です。宇都宮あさの整体に来られる方の9割は、施術中に指摘されてはじめて「たしかにあるかも」と自覚されます。

ちなみに、私自身かなりひどい拘束外腿の持ち主で、大学時代には右膝痛に苦しみました。また、最近ではだいぶ減りましたが、長時間座っていた後に立ち上がって歩きだすときに、かなりの頻度で足首が「ポキッ」と音を立てます。
「足首が鳴る」ことは悩みというほどではありませんが、私にとっては長年の謎でした。実はこれも拘束外腿のせいだったのです。 

O脚矯正は徹底的に力を抜く体操で

脚の外側に体重が掛かってしまうことがO脚や膝痛・股関節痛の原因である以上、やはり立っておこなうよりは、脚で体重を支える必要がない寝た状態からおこなうのがベストです。

今回ご紹介するのは、前々回の「膝コゾ」とほとんど同じ姿勢でおこなう「すねプラ」という体操です。

すねプラのやり方

①あお向けで膝を直角に曲げた姿勢を曲げます。
※ピラティスの「テーブルトップ」のような脚を挙げた状態ではありません。足は下につけてください。

試しに膝を90°以上に深く曲げたり、反対に伸ばし気味にしてみたりしてください。ももの前やすねに力が入るのがわかると思います。
膝を直角に立てると、脚の前側の無駄な力が一番抜いて安定しやすくなります。一番楽にキープできるポジションを取る習慣をつけてください。

②左のひざに右脚をかけます。
このとき、右脚のふくらはぎの外側が、左ひざの少し上の外側に掛かるようにします。

③のせた脚のふくらはぎの外側がゆるむように「プラプラ」と言いながら上下に動かします。
ふくらはぎの外側からももの外側、腰の横…、と脚をゆらす振動でときほぐれていくのを感じて、気持ちよさを味わう。とにかく膝と接しているすねの外側をはじめとして、のせている方の脚の力が抜けるようにしてください。

④左脚も同様におこないます。


NPO法人日本ゆる協会公認・ゆる体操正指導員上級3rdGrade デモンストレーター中田ひろこさんの実演動画

宇都宮あさの整体でありがちなケースと対処法

「すねプラ」はとてもシンプルな体操ですが、膝痛やO脚に悩む方の中には、上手くできない方もいらっしゃると思います。そこで、宇都宮あさの整体で多い上手くできないパターンとその対処法を3つご紹介します。

ケース1:脚を掛けられない

すねプラは、脚が深く掛かれば掛かるほど腰から脚の外側のむだな力が抜けている状態なので上手くできるようになります。この体操をおこなって最初から「気持ちいい」と感じる人は、ムダな力が抜けてかなり望ましい状態といえます。

脚がうまく掛からないで「膝コゾ」のポジションのように、ふくらはぎを膝にのせるのがやっと、という方は腰の横の中殿筋という筋肉が普段から固まっています。まさに先ほど説明した典型的な拘束外腿ができてしまっている状態です。
中殿筋
そういう方は無理に脚を掛けようとせず、できる範囲のポジションで、のせている脚側の腰の横(中殿筋)をやさしくさすってみましょう。そうして、腰の横の中殿筋がゆるんでくると、最初よりも脚が深く掛けられるようなっていきます。 

実は、これは私自身の実体験なのですが、最初脚を掛けられなかった人が、ある程度うまく脚を掛けられるようになるだけで膝痛が改善してしまうことがあります。実際に宇都宮あさの整体では、ひどい膝痛の方は「整体の施術を受けないでも、すねプラのポジションで脚を組めるようになること」を最初の目標とすることが多いのです。                                                     

ケース2:「プラプラ」した動きにならない

「プラプラ」はいかにも脱力感のあるオノマトペ(擬態語)です。
ところが、腰から脚に力が入ってしまっているほど、「ガシガシ」とか「カクカク」という感覚になってしまいがちです。

また、「脚の力を抜いて動かしてください」というとドンドン動きが小さくなって止まってしまう方もいらっしゃいます。

そういう方には、「多少力が入ってしまっても、一度大きく脚を降るように動かしてみて、そこから力を抜いてみてください」とアドバイスすると、力が抜けた良い動きになることがあります。
上手く脚の外側の力が抜けてくると、体幹の要・大腰筋が働き出してくるので、この体操の本来の意図と気持ちよさが感じられてくるはずです。
(大腰筋については、こちらを参照)

ケース3:混ぜるな危険!!

「すねプラ」は姿勢も動きも「膝コゾ」と似ていると感じられると思います。
実際「すねプラ」で外側の筋肉をゆるめておいて、「膝コゾ」で軸をクッキリ通していく、というように2つを続けてやることで、より高い効果を発揮します。

ただし、この2つはハッキリと違う2種類の体操として区別しておこなってください。
たとえば、この2つをごちゃ混ぜにして、膝にふくらはぎを打ち付けるような動きをしてしまうとふくらはぎの筋肉や血管を痛めてしまう危険性があるのでNGです。


拍子抜けするほどシンプルでも効果が高く、奥が深いのが「すねプラ」の特徴です。一度この気持ちよさに目覚めれば「やろう」と思わなくてもやってしまうようになるかもしれません。ぜひ一度、宇都宮あさの整体でその気持ちよさを体感しにいらしてください。